知的・精神障害者も都庁で直接雇用

20080621_1517昨年の第2回定例会の都議会公明党代表質問、そして今年の予算特別委員会でとりあげた、都庁における知的・精神障害者の直接雇用を東京都が今年度からスタートさせました。知的障害者は6月から、精神障害者は11月から実施。

6月2日、長橋桂一都議会公明党副幹事長(豊島区選出・都議会厚生委員会前委員長)、野上純子同副政調会長(葛飾区選出・都議会厚生委員長)と一緒に、初出勤した2人を激励に訪問しました。

これまで都は、知的・精神障害者を対象に2006年度から都庁内での職場体験に実習を1~2週間程度のコースで実施してきました。今回の新規事業は、臨時職員として採用し、都庁内で一定期間の就労経験後、一般企業への就職を促すものです。同様の取り組みを国では「チャレンジ雇用」として推進しています。

都はまず今年度については、第1期(6月1日~9月30日)と第2期(11月1日~来年2月28日)に分けて、それぞれ4ヶ月ずつ雇用します。第1期は2人の知的障害者、第2期は精神障害者も含む10人程度を雇用する予定です。

業務内容は、パソコンでの入力や文書の郵送、宛名ラベルの作成、コピー、シュレッダーなどの事務補助や軽作業。午前9時半から午後4時半までの勤務で、日当は4900円(実働6時間、交通費相当額を含む)。

都議会公明党は障害者雇用を促進するため、これまで都庁が身体障害者にのみ行ってきた直接雇用を知的・精神障害者にも広げるべきと主張してきました。

このほか都では、障害者の雇用促進のために今年度から、企業向け支援を新たに実施。障害者の雇用に特別に配慮することで、国から認定を受けた「特別子会社」を都内に設立する事業者に対して、都が設立費用の一部を助成する事業を5月から開始。具体的には300万円を上限に、設立時の必要経費の2分の1を助成します。

また、障害者を雇用することで国から「特定求職者雇用開発助成金」を受けていた中小企業に対して、その支給期間(1年~1年半)が過ぎた後も、障害者を引き続き雇用する場合に支援する新たな助成制度についても、5月からスタートさせています。
助成内容は、精神障害者か重度の身体・知的障害者、もしくは45歳以上の身体・知的障害者を雇用する場合には、一人当たり月額3万円が支給され、それ以外の障害者の場合は一人当たり月額1万5000円が支給されます。支給対象期間は最長で2年間。

さらに今年度中にジョブコーチ(職場適応援助者)の養成も始めます。ジョブコーチは、障害者の雇用を始める企業に対しては雇用管理面でアドバイスするとともに、障害者に対しては仕事の能力を向上させるための指導を行います。