「3つの挑戦」が実現


◎東京都 2017年度予算成立
◎私立高 授業料を実質無償化
◎議員報酬2割削減 街のバリアフリー前進

東京都議会第1回定例会の最終本会議が30日に開かれ、一般会計で総額6兆9540億円の2017年度予算が全会一致で可決、成立した。本会議に先立ち、同日開かれた都議会公明党の議員総会で、東村くにひろ幹事長(都議選予定候補=八王子市)は、都民とともに「東京改革」を断行するため、公明党が「3つの挑戦」の実現に全力を挙げてきた経緯に言及。
「身を切る改革ではブレずに一貫して主張した」と訴えた上で「17年度予算には公明党の提案が、かつてないほど盛り込まれた」と力説した。

豊洲移転は行程表通りに討論で高倉議員

 

「3つの挑戦」の一つ目、「身を切る改革」は、都議会公明党の提案通りの条例が2月22日の
都議会本会議で、全会一致で可決、成立。
(1)議員報酬の20%削減(4月から1年間)
(2)政務活動費の10万円減額(月額60万円から50万円)、領収書などをインターネット上で全面公開
(3)本会議などに出席するたびに定額支給されていた費用弁償の廃止――が実現した。

二つ目の「教育負担の軽減」は、17年度予算で私立高校授業料が、年収約760万円未満の世帯を対象に実質無償化される。

三つ目の「人にやさしい街づくり」については、鉄道駅での転落事故を防止するホームドアを新設する駅を、前年度の9駅から20駅に増やし、エレベーターの新設も前年度の5駅から11駅に倍増する。
また、公立小・中学校や都立高校などのトイレの洋式化を一気に進め、現状の約5割から20年度までに8割の洋式化をめざす。

このほか、待機児童の解消へ保育士の処遇を改善。防災・減災対策では、女性の視点に立った防災ブックの作成に向け、女性スペシャリストによる編集会議を立ち上げるなど、新たな取り組みを促進する。

採決に先立ち、公明党の高倉良生議員(都議選予定候補=中野区)が討論を行い、私立高校授業料の実質無償化に関し、都認可の通信制高校でも早期に実施するよう要請。
さらに、公明党の提案を受け「がん教育推進協議会」の設置を決めた都の対応を評価し、がん教育を都内全域で格差なく推進するよう求めた。

豊洲市場(江東区)への移転については、小池百合子知事が示したロードマップ(行程表)通りに、着実かつ確実に進めるべきだと訴えた。