2020年へ 東京改革/都議会公明 知事に提言
◎私立高授業料を実質無償に
◎街のバリアフリー化を加速
◎地震、水害、道路陥没の対策強化
東京都議会公明党(東村くにひろ幹事長、都議選予定候補=八王子市)は都庁で6日、小池百合子知事に対し、都が年内にまとめる「2020年に向けた実行プラン」の策定に関する提言を行い、東京改革に向け、同プランに都議会公明党の主張を盛り込むよう訴えた。
70歳以上の都民が都営交通に自由に乗車できる「シルバーパス」について、東村幹事長は、都が出資する団体が管理運用する多摩モノレールのほか、新交通ゆりかもめなどの路線に適用を拡大すべきと提案した。
また、心のバリアフリーを進める一環で、障がい者への差別をなくすための条例制定を主張。私立高校に通う生徒のいる家庭の経済的負担を軽減するため、世帯年収約910万円(目安)未満の世帯の授業料負担が実質無償となるよう都の助成を求めた。
私立高校の入学金についても、都の入学支度金貸付事業(無利子)の貸付額を現在の20万円から25万円に増額するよう主張した。さらに、公立小中学校のトイレの洋式化も促進すべきだと強調。待機児童解消に向け、待遇改善による保育人材の確保も訴えた。
一方、誰もが安心して生活・移動できる「世界一のバリアフリー都市」の構築へ、都内全鉄道駅でのホームドア設置に向けた計画策定に加え、都内全域にわたって視覚障がい者用音声付き信号機の設置を要望した。
さらに、首都直下地震や、大規模水害対策強化のほか、道路陥没を未然に防ぐために都内全域での路面下空洞調査の実施を提言。都防災会議への女性委員の登用拡大や「女性の目線から考える防災ブック」の発刊なども求めた。
小池知事は、要望に理解を示し「『実行プラン』に書き込めるようにしていく」と答えた。