環境建設委員会視察③

釧路川茅沼地区

釧路川茅沼地区

5月21日、釧路川の茅沼地区を訪問いたしました。釧路川河口から32km付近にある茅沼地区では、「蛇行する川への復元事業」を行っております。

かつて茅沼地区の釧路川は、激しく蛇行しており、洪水による被害が発生していました。また、周辺の地下水位を低下させ農地として利用する計画もあり、これらの必要性により、この地区の釧路川は、直線化されました。

しかし、希少な生物の生息場所の減少、湿原内とは異なる自然環境の形成、また、湿原の中心部への土砂の流入など、湿原に大きな負担をかける結果となりました。

近年の「湿原環境の保全」という意識の高まりの中、湿原の持つ保水性、浄化機能、遊水地としての機能など重要な価値が見直され、再び「蛇行する川」へ復元する事業であります。

事業の概要をご説明いただいた後、直線化した時代的な背景や直線化による自然環境の変化などについて、質疑・意見交換が行われました。

失われた自然の回復・再生や新たな水辺環境の創出、更には、自然地の適正な利用・管理を進めている東京都において、ここ釧路川茅沼地区での取組は、大変参考になるものでありました。